月刊グラフィア 2022年5月号

2022年4月の位置情報ニュースまとめ

地図と位置情報を中心としたニュースサイト「GeoNews」の協力を受けて、2022年4月に掲載したニュースの中から厳選した5つの話題をピックアップして紹介します。

デジタル庁、ベース・レジストリに関する実証サイトを公開

デジタル庁、ベース・レジストリに関する実証サイトを公開
デジタル庁、ベース・レジストリに関する実証サイトを公開

デジタル庁は4月22日、ベース・レジストリのパイロット事業として進めている「レジストリカタログ」と「アドレス・ベース・レジストリ」の実証サイトを公開しました。

ベース・レジストリとは、公的機関等で登録・公開されて、さまざまな場面で参照される人、法人、土地、建物、資格などの社会の基本データで、正確性や最新性が確保された社会の基盤となるデータベースを意味し、同庁はベース・レジストリとして指定されたデータを有する各行政機関などと協力しながら整備を進めています。

今回は、この取り組みの中でパイロット事業として進めていた、ベース・レジストリを公開する「レジストリカタログ」および「アドレス・ベース・レジストリ」について、実証サイトを公開しました。

レジストリカタログとは、ベース・レジストリを中心とした政府機関のデータのうち、オープンデータとして公開できるものを掲載するカタログサイトで、ファイルのダウンロードのほか、オープンソースのデータ管理システム「CKAN」の機能である「CKAN API」を用いたデータの取得も行えます。

アドレス・ベース・レジストリは、住所・所在地のマスターデータおよびその運用システム全体を意味し、パイロット事業の成果物として、町字マスターデータ(試験公開版)についてレジストリカタログの公開サイトで公開しています。

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都市のデジタルツイン環境を提供する「デジタルシティサービス」の利用料が引き下げ

都市のデジタルツイン環境を提供する「デジタルシティサービス」の利用料が引き下げ
都市のデジタルツイン環境を提供する「デジタルシティサービス」の利用料が引き下げ

一般社団法人 社会基盤情報流通推進協議会(AIGID)は、都市の3Dデジタルツイン環境を提供する「デジタルシティサービス」のサービス利用料を引き下げました。

デジタルシティサービスは、AIGIDが2020年6月に東京大学生産技術研究所「デジタルスマートシティイニシアティブ」社会連携研究部門と連携してリリースしたもので、自治体の単位を基本とした各地域のデータをG空間情報センターと連動した形でウェブ上で保管・管理するとともに、公共施設・インフラ施設などのデータを3D地図上で可視化することが可能となります。

標準的なデータ形式を搭載することが可能で、基盤となる3D地図は、株式会社ゼンリンが提供する3次元建物形状データや、3D都市モデルの整備・オープンデータ化プロジェクト「Project PLATEAU」に基づいた地図データを利用することもできます。

今回は、AIGIDが主催し、多くの自治体が参加する「デジタルスマートシティ研究会」での議論を経て、提供価格を大幅に引き下げます。

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ナビタイム、アウトドア用の地図・気象情報アプリ「ACTIVITY MAP by NAVITIME」を提供開始

ナビタイム、アウトドア用の地図・気象情報アプリ「ACTIVITY MAP by NAVITIME」を提供開始
ナビタイム、アウトドア用の地図・気象情報アプリ「ACTIVITY MAP by NAVITIME」を提供開始

株式会社ナビタイムジャパンは4月25日、Android向けの地図・気象情報アプリ「ACTIVITY MAP by NAVITIME」を提供開始した。

同アプリは、釣りやサーフィン、ゴルフ、キャンプ、登山、スキー・スノーボード、ダイビングの7つのアクティビティに対応した地図アプリです。一般的な地図検索では見つけづらいローカルな釣りスポットやサーフスポットなどの情報を独自に収録しており、全国約25,000箇所のアクティビティスポットと、約7,500件のサーフショップやゴルフショップ、スキー/スノボショップなどのアウトドア関連ショップを検索できます。

気象情報も確認することが可能で、気温や降水確率、天気予報に加えて、アウトドアアクティビティに必要な、風向・風速、波の高さ、海面水温、満潮/干潮時刻、満潮/干潮潮位、日の出/日の入りなどにも対応しています。

Googleの車載プラットフォーム「Android Auto」にも対応しており、カーナビアプリと連動してスポット選択後の詳細画面から「ナビを開始」を選択することで現在地からのナビゲーションを行えます。

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ガーミン、GPS搭載の衛星通信コミュニケーター「inReach Mini2」を発売

ガーミン、GPS搭載の衛星通信コミュニケーター「inReach Mini2」を発売
ガーミン、GPS搭載の衛星通信コミュニケーター「inReach Mini2」を発売

ガーミンジャパン株式会社は、GPSを搭載する衛星通信コミュニケーター「inReach Mini2」を4月20日に発売しました。

inReach Mini2は、双方向での通信が可能な衛星通信コミュニケーターで、携帯電波が届かない場所でも全世界をカバーするイリジウムネットワークを経由してテキストメッセージの送受信を行えます。また、緊急時には、民間救助組織「GEOS」の国際緊急対応連携センター(IERCC)へSOS信号を発信し、GEOSが24時間年中無休でSOSに対応します。

同じルートでスタート地点に戻れるようにナビゲーションを行う「トラックバック機能」と、デバイスが定期的に位置情報を自動記録して画面に軌跡を表示する「軌跡記録」を搭載しており、軌跡記録は家族や友人と位置情報を共有することもできます。

対応のスマートフォンやGarminデバイスとペアリングすることにより、リモート操作も可能です。アプリを使って旅の計画や地形図へのアクセス、ウェイポイントやコースの作成なども行えます。バッテリーも長寿命を実現しており、10分間隔のトラッキングモードで約2週間バッテリーが持続します。カラーはフレームレッドとブラックの2色を用意しています。

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マンホール地図の完成を目指す位置情報ゲーム「鉄とコンクリートの守り人」のiOSアプリ版が提供開始

マンホール地図の完成を目指す位置情報ゲーム「鉄とコンクリートの守り人」のiOSアプリ版が提供開始
マンホール地図の完成を目指す位置情報ゲーム「鉄とコンクリートの守り人」のiOSアプリ版が提供開始

NPO法人Whole Earth Foundation(WEF)は、iOS向け位置情報ゲーム「鉄とコンクリートの守り人」を提供開始しました。

同アプリは、日本にあるマンホールの蓋をプレーヤー(守り人)が力を合わせて撮影し、ダメージ状態を投降することでインフラの安全を確保することを目的とした社会貢献型の位置情報ゲームです。写真の投稿やレビューにより、日本全国のマンホールの情報を収録した地図の完成を目指しています。従来はブラウザ版として提供されてきましたが、このたびiOS版のリリースされました。

投稿された情報は自治体へフィードバックされることにより、傷んだ蓋の交換につながります。アプリ版ではマンホールを探すのにあわせてレーダーで周囲を探索し、相棒のイヌとともに街中に埋まっている“砂金”を掘り出してTUB(つぶ)と呼ばれるポイントを獲得できます。

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記事協力:GeoNews

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