位置情報Webメディア「graphia」、はじめます。
「位置情報テクノロジーをハブとして世界中の情報をデジタル化」をミッションに掲げるGeoloniaは、地図や位置情報に特化したWebメディア「graphia(グラフィア)」を開設しました。
大変だけど面白い「位置情報」の取り組み
Webメディアを自社で運営するきっかけとなったのは、代表の宮内が書いたこの記事です。
日本の住所の正規化に本気で取り組んでみたら大変すぎて鼻血が出た。 – Qiita
https://qiita.com/miya0001/items/598070abcdf0799daebc
日本中のありとあらゆる住所の表記をルール化する「住所の正規化」をいざ取り組みたら想像以上に大変だった、というこの記事は大きな注目を集め、QiitaのLGTM、はてなブックマークそれぞれ800近い数値をマークしました。
何が大変なのかというのは実際に記事をお読みいただければと思いますが、ここではその中の代表的な住所をいくつかピックアップしてご紹介します。
- 一番大きい 丁目 は 万丁目。まさか 10000 丁目 とか入力する人いないですよね???
- 堺市は 丁目 じゃなくて 丁 ですから!うちの嫁さんが販売員の仕事をしてた時によく間違えたらしい。
- 「西野町七丁目北町」という強敵。まさかの町2つ。つまり 町 という文字以降が大字とかはダメです。
代表の宮内の苦労が偲ばれる一方で、あまりにルールで統一できない日本の住所表記はとても興味深く、純粋に「面白い!」と思えるコンテンツでもありました。
Geoloniaメンバーが一堂に会した合宿でもこの記事は話題となり、他にもこうした面白いエピソードはないのか、と聞いてみたところ、住所表記だけではないこぼれ話がでるわでるわ。これだけの情報があるなら、Webメディアとして発信していこう、というのがGeoloniaメンバーの全会一致の判断でした。
将来の発展に必要不可欠な位置情報の魅力を発信
もちろん、位置情報は面白いだけではありません。日本だけでなく世界にとっても今後のDXを考える上でとても重要な技術でもあります。
スマホの普及がもたらしたメリットは数え切れないほどですが、その中でも一、二を争う重要な機能が「地図アプリ」でしょう。スマートフォンとインターネットさえあれば、まだ一度も足を運んだことのない地域でも、まるで見知った土地のように歩き回ることができるようになりました。
この地図アプリを実現しているのは、言わずと知れた位置情報です。日本や世界の土地をデータとして扱い、さらに自分が現在いる緯度と経度を組み合わせることで、どこにいても身の回りの地図を表示できるようになりました。
こうした位置情報は非常に重要であるものの、見れば一目瞭然の地図に比べて、その地図を支える技術そのものは目に見えにくい存在です。
しかし、位置情報は地図だけのものではありません。自動車の自動運転、路線バスの現在地表示、子供や老人の居場所を確認する見守り、忘れ物の位置を確認する紛失防止タグ、自動車やドローンの自動運転など、ありとあらゆる場面で位置情報は活用されています。
また、政府と行政が推し進めるDXにおいて住所データという位置情報は重要視されており、全国の住所をデジタルデータとして整備することで大きな経済効果が生まれると期待されています。行政のデジタル化が進むデンマークでは、土地や建物といった不動産をデータベースで管理する「不動産ID」が3年間で800億円の経済効果、という実績もあります。 今後、日本を問わず世界で必要とされる位置情報の重要性を、より多くの人へわかりやすく伝える。オープンソースを的な働き方を標榜するGeoloniaとして、位置情報の情報発信で業界に貢献することも、会社としての重要なミッションだと考えました。
位置情報業界に貢献できるWebメディアを目指す
企業が自社で運営するWebサイトは、「オウンドメディア」と呼ばれます。しかし、Geoloniaでは、graphiaをオウンドメディアとは呼ばないことにしています。
その理由は、graphiaが自社のために運営するサイトではないからです。地図や位置情報に関する有用な情報であれば、自社か他社かを問わず積極的に情報を発信し、Geoloniaのメンバーはもちろん外部の人も交えながら位置情報に関する知見を共有。そうすることで社会における位置情報の可能性を切り拓き、読者の位置情報に対する理解を深めることを目的としています。
一方で、すべての位置情報に関する話題を扱うニュースサイト、でもありません。会社の規模という正直な理由ももちろんありますが、最新の情報を網羅することよりも、まだ知られていない位置情報の魅力や面白さを伝えることを最優先として更新していきます。
graphiaの強力なパートナーとして、長年位置情報の発信に取り組んできたジオ専門ライターの片岡義明さんにもご協力いただくことになりました。片岡さんが運営する地図と位置情報のニュースサイト「GeoNews」の最新情報や、片岡さんによるコラム、インタビューなど、専門家ならではの視点を交えた読み応えある情報も発信していきます。
位置情報の魅力を楽しくわかりやすく伝える媒体としてgraphiaは活動して参りますので、応援のほどよろしくお願いします。