月刊Graphia 2026年3月号(2026年2月分まとめ)
地図と位置情報を中心としたニュースサイト「GeoNews」の協力を受けて、2026年2月に掲載したニュースの中から厳選した5つの話題をピックアップして紹介します。
MIERUNE、QGIS向けクラウドサービス「Kumoy」を提供開始

株式会社MIERUNEは、QGIS向けクラウドサービス「Kumoy(くもい)」のパブリックベータ版を2月18日に公開しました。
KumoyはQGIS用のプラグインソフトをインストールすることで利用可能となるクラウドサービスで、QGISで作成した地図やデータを直接クラウドにアップロードして一元管理できます。QGISで作成した地図をQGISの見た目のままウェブ上で閲覧することが可能で、URLを知らせることで地図を共有することもできます。QGISが対応するベクトルデータに対応しており、スタイルなどの情報も保管されるため、異なる環境からでも同じレイヤとスタイルのまま操作できます。
今回リリースされたのは無料のパブリックベータ版で、組織管理以外のすべての機能を利用できます。QGISで作成した地図のウェブ共有や複数端末でのQGISプロジェクト管理に活用することが可能で、本公開後はデータ容量を追加で購入することにより保存できるプロジェクト数やマップ数が緩和されます。
このほかに4月の本公開では組織管理機能を利用できる有償プランとして「チーム」プランも提供します。チームプランは50名までの組織で利用可能で、契約組織以外のメンバーをチームに招待することもできます。組織・プロジェクト内のアクセス権限の管理が可能となり、権限管理やメンバー管理をウェブ上で一元化し、データの更新状況をリアルタイムで共有できます。さらに、チームプランで対応できない要件については「エンタープライズ」プランとして対応します。
Location AI、人流分析の結果からオーディエンスを生成する機能を提供開始

Location AI株式会社は、人流データ分析プラットフォーム「Location AI Platform(LAP)」の分析結果を広告配信に直接接続する「Adオーディエンス生成機能」を、広告代理店向けに広告サービス「人流広告(Flow Ad)」の標準機能として提供開始しました。
人流広告(Flow Ad)とは、人流分析結果を広告配信可能なオーディエンス(広告配信のターゲットとなる消費者グループ)へ変換し、一気通貫で実行する広告サービスで、9,300万MAU規模の位置情報データを基盤として、特定エリアの人流傾向や店舗来訪履歴、競合店舗との重複来訪状況、来店頻度などを分析した結果を広告配信に直接連携して活用できます。
このたび標準搭載された「Adオーディエンス生成機能」は、 LAPで可視化された分析結果をもとに「どのような人にアプローチすべきか」を具体的に定義し、 広告配信可能なターゲット層として自動生成する機能です。競合店舗をよく利用する人や、商圏内に住んでいるもののまだ顧客化していない人、来訪頻度の高い常連層など、分析によってわかった広告配信ターゲット層の購入・予約・会員化・応募・来店などのポテンシャルをあらかじめ設定して広告配信に活用できます。これにより、単純な地点・エリアの接触・滞在履歴や年齢・性別だけではなく、人流分析によって可視化された、潜在顧客の実際の行動に基づいたアプローチが可能となります。
出力したオーディエンスデータは、各種DSPやLINE広告、X広告、Meta広告、Yahoo!広告 ディスプレイ広告、TVer広告、TikTok広告など主要な広告媒体で配信できます。また、来店促進を目的としたキャンペーンでのDSP配信の場合、広告を見た人が実際に店舗へ来店したかどうかをデータで確認できるため、広告効果を来店向上率という形で把握できます。
ナビタイムジャパン、ナビアプリ「NAVITIME」の有料会員向け地図サイトを提供開始

株式会社ナビタイムジャパンは2月24日、ナビゲーションアプリ「NAVITIME」の有料会員向けに、PC向けの新サービス「『NAVITIME』有料会員向け地図サイト」を提供開始しました。
同サイトは、既存のウェブ版「NAVITIME」のアップデートではなく、別サービスとして新たに開発したもので、交通情報を地図上に可視化することにより、移動の全体像を直感的に把握しながら最適な移動計画を立てられます。UIはNAVITIMEのアプリのアイコンや色味を活かしつつ、地図検索とルート検索に特化したシンプルなインターフェースとなっています。
全国のJRや私鉄を含む全路線の路線図を地図上に再現し、路線図をクリックすると路線形状と停車駅が表示されます。また、鉄道の運行情報を地図上に重ねて表示することが可能で、運休区間を線描画で色分けして表示するため迂回ルートを検討しやすいです。
地図上にスポット情報を重ねて表示する機能「コンテンツマップ」も備えており、第一弾として「果物狩りマップ」を提供します。季節や果物の種類などを選択すると、地図上に果物アイコンが表示されます。また、降雨・降雪レーダーの表示も可能です。
NAVITIMEのアプリのプレミアムコース(月額500円)に登録したNAVITIME IDでログインすると、My地点や検索履歴が自動で同期されて、ウェブサイトで検索した結果もアプリに連携されます。
登山地図アプリ「山と高原地図ホーダイ」がリニューアル、「ヤマチズアプリ」に名称変更

株式会社昭文社ホールディングスと株式会社昭文社は、登山地図アプリのサブスクリプション版「山と高原地図ホーダイ」を新ブランド「ヤマチズ」を冠する「ヤマチズアプリ」に名称変更して3月下旬にリニューアルすると発表しました。また、リニューアルに先立って現行アプリおよび課金(買い切り)版「山と高原地図」にて最新の「山と高原地図 2026年版」地図データの配信を2月20日に開始しました。
今回のリニューアルでは、「山と高原地図Web」で公開している登山ノウハウなどの記事コンテンツやおすすめの登山コースの情報をアプリ内で閲覧可能となります。これにともなってアプリの全容を把握しやすく各機能・情報にスムーズにアクセスできる形にユーザーインターフェースが刷新されます。
また、登山計画を地図と行程の双方を見ながら組み立てていけるインターフェースへと変更するとともに、地図についても各機能ボタンの配置調整などを行って作成した計画を表示しながら登山のログを記録・確認することが可能となります。
課金版の「山と高原地図」については3月下旬以降も名称変更はなく、引き続き同じ名称での提供となりますが、「ヤマチズ」へのリニューアル機能の対象外とります。
ダイナミックマッププラットフォーム、カナダ全土の高精度3次元地図データの整備を完了

ダイナミックマッププラットフォーム株式会社は2月17日、北米グループ会社のDynamic Map Platform North Americaとともに、カナダ北東部の高精度3次元地図データを新たに整備し、カナダ全土のデータ整備を達成したと発表しました。
今回新たに整備したのはカナダ北東部のニューファンドランド・ラブラドール州およびプリンスエドワードアイランド州で、これによりカナダにおける高速道路や幹線道路などの主要道路を網羅して、データカバレッジは約20万kmに達したとのことです。
カナダ全土の主要道路について高精度3次元地図データを整備完了したことにより、同社データカバレッジは北米全域で約156万km以上、グローバルで約180万km以上に拡大しました。同社は今後、自動運転や先進運転支援システム(ADAS)のほか、車両シミュレーションや物流の自動化、建設・インフラ計画、ロボティクスなど多様な分野で高精度3次元地図データを展開する予定です。














