月刊グラフィア 2022年11月号

2022年10月の位置情報ニュースまとめ

地図と位置情報を中心としたニュースサイト「GeoNews」の協力を受けて、2022年11月に掲載したニュースの中から厳選した5つの話題をピックアップして紹介します。

LBMA Japan、位置情報データの利活用に関する「LP(ロケーションプライバシー)認定制度」を開始

LBMA Japan、位置情報データの利活用に関する「LP(ロケーションプライバシー)認定制度」を開始
LBMA Japan、位置情報データの利活用に関する「LP(ロケーションプライバシー)認定制度」を開始

一般社団法人LBMA Japanは10月17日、位置情報データ(デバイスロケーションデータ)の利活用について、組織や個人に対する「LP(ロケーションプライバシー)認定制度」を制定し、10月18日より一般申し込みを開始すると発表しました。LMBA Japanの加盟企業である株式会社プライバシーテックが企画開発支援および運営を行います。

LP認定制度は、日本国内における位置情報マーケティング・サービスを推進するLBMA Japanが規定する「デバイスロケーションデータ共通ガイドライン」に準拠した、組織と個人を認定する制度です。

組織を認定する「LPマーク(ロケーションプライバシーマーク)」は、組織におけるデータマッピングや利活用時におけるルールなどを明文化した提出書類と、代表者と実務担当者に対する面談による審査を通して、プライバシーに配慮したガバナンスが一定水準に達していると認められる企業に対して、2年間の有効期限付きで付与されます。取得企業はウェブサイトや営業資料などの事業活動においてLPマークを活用できます。

個人を認定する「LPコンサルタント(ロケーションプライバシーコンサルタント)」は、実務におけるプライバシー対応への重要性や具体的な対応方法を体系的に学び、応用力を持った個人に対して付与されます。取得した個人は、自身の名刺やSNSに保有資格として記載することや、事業開発や顧客提案時におけるエキスパートとして本資格を活用できます。

なお、LBMA Japanはこのほかに、国内において位置情報を活用したマーケティングサービスを展開する企業を中心とした「カオスマップ2022年版」も10月18日に発表しました。

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マンホールや電柱を撮影して社会に貢献する位置情報ゲーム「TEKKON」が一般サービスを開始

マンホールや電柱を撮影して社会に貢献する位置情報ゲーム「TEKKON」が一般サービスを開始
マンホールや電柱を撮影して社会に貢献する位置情報ゲーム「TEKKON」が一般サービスを開始

NPO 団体Whole Earth Foundation(WEF)は10月17日、位置情報ゲーム「TEKKON」の一般サービスを開始し、同ゲームのiOS/Androidアプリを提供開始しました。

TEKKONは、社会インフラの老朽化の課題に対して、市民の力でインフラの安全を確保することを目的した社会貢献型の位置情報ゲームです。マンホールや電柱の写真を撮影・投稿したり、投稿された写真をレビューしたりすることで報酬となるポイントを受け取れます。

ポイントを使ってゲーム内に登場する犬のキャラクターのレベルを上げたり、犬の数を増やしたりすることで獲得できるポイントが変わる仕組みになっており、獲得したポイントはWEFが発行する暗号資産「Whole Earth Coin(WEC)」に交換できる「クリプトウォレット機能」を搭載します。

一般サービス開始にあたっては、従来のレビュー機能に加えて、マンホールの写真が投稿されている場所へ行き、マンホールの有無や位置情報の正確さなどに関する調査項目に答えて投稿された写真が正しいかどうかを検査し、必要であれば画像の修正依頼を出せるインスペクト機能も追加しました。

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ジオテクノロジーズ、トラック対応カーナビや動態管理機能を搭載した物流システム「スグロジ」を提供開始

ジオテクノロジーズ、トラック対応カーナビや動態管理機能を搭載した物流システム「スグロジ」を提供開始
ジオテクノロジーズ、トラック対応カーナビや動態管理機能を搭載した物流システム「スグロジ」を提供開始

ジオテクノロジーズ株式会社は10月11日、物流業界向けシステム「スグロジ」を提供開始しました。

スグロジは、トラック対応カーナビゲーション、集荷配送先情報の共有機能、動態管理システムの3機能をひとつにした物流システムです。トラックドライバーはiOS/Androidアプリを使って業務連絡や集荷配送先の情報管理、配送先までのナビゲーションなどが可能となります。

これまで口頭や紙でドライバーに伝えていた集荷配送先情報をデジタル化することにより、伝達漏れを防止してDX化を推進できます。サービス利用契約後、ドライバーは手持ちのスマートフォンにアプリをダウンロードし、ログインするだけでサービスを利用することができます。

集荷配送先情報の管理については、集荷配送先の搬入口や納品に関するルールの記載、納品時間や注意事項などの詳細情報、写真や納品場所の手書きの地図などを「集荷配送先カルテ」に登録・閲覧できます。さらに、工事やイベント、注意事項などについてメモしたり、写真撮影や画像を投稿したりできる「カキコミ」機能も搭載しています。

トラック対応カーナビゲーション機能については、推奨ルート・距離優先・有料回避ルートを選択可能で、大型車など車両サイズに合わせた規制情報も考慮しながらルート案内を行えます。また、大型車やトラックを停められるコンビニやガソリンスタンド、道の駅などをワンタップで検索できる施設検索機能も搭載しています。

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三井住友カード、消費分析地図サービス「Custella Maps(カステラ マップス)」を提供開始

三井住友カード、消費分析地図サービス「Custella Maps(カステラ マップス)」を提供開始
三井住友カード、消費分析地図サービス「Custella Maps(カステラ マップス)」を提供開始

三井住友カード株式会社は10月24日、消費分析地図サービス「Custella Maps(カステラ マップス)」を提供開始しました。

Custella Mapsは、キャッシュレスデータの特徴である正確な属性や購買データを活用し、地図上に属性情報と商圏の購買力・購買頻度を可視化するウェブサービスで、企業は商圏の動向を直感的に捉えられます。ウェブサービスとして提供するため、データの更新頻度が高く、必要なときにいつでも最新の情報へアクセスすることが可能で、企業は精度の高い出店計画や商圏における顧客理解を実現できます。

自社と同業種の購買傾向をヒートマップで表現し、“勝ちエリア”と“負けエリア”の境界線を可視化できます。また、店を検討しているエリア内の顧客の購買力や購買頻度を把握できるため、実消費データに基づいてエリアのポテンシャルを測定できます。

複数の店舗を一覧で比較できるダッシュボードを搭載しており、店舗別・業態別などのグループを作成して顧客層などのデータを比較分析できます。分析結果をPDF形式でレポート出力したり、データをCSV形式で出力したりすることも可能です。

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ナビタイム、移動するとマイルが貯まる“エコ活”アプリ「moveco<ムブコ>」を提供開始

ナビタイム、移動するとマイルが貯まる“エコ活”アプリ「moveco<ムブコ>」を提供開始
ナビタイム、移動するとマイルが貯まる“エコ活”アプリ「moveco<ムブコ>」を提供開始

株式会社ナビタイムジャパンは10月19日、移動することによりマイルを貯められるiOSアプリ「moveco<ムブコ>」を提供開始しました。

同アプリは、日常の移動をしながらマイルを貯められるアプリで、環境負荷の低い移動方法を選択したり、エコスポットに行ったりすることで、さらに多くのマイルを追加できます。アプリの位置情報をオンにしてスマホを持って移動するだけで、移動情報に応じたマイルが貯まり、移動情報を記録できます。

移動手段ごとに色分けした1日の軌跡を地図上で確認できるほか、月ごとの移動の中で、どの移動手段の割合が多かったのかをグラフで確認することもできます。また、前月の移動と比較したCO2排出量の増減を割合で確認することも可能です。移動情報は徒歩、自転車、電車、フェリー、バス、飛行機、車の7種類から移動手段が推定されます。

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記事協力:GeoNews

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